アメリカを代表するタイポグラファ、デザイナーの一人、ハーブ・ルバリン
アメリカを代表するタイポグラファ、デザイナーのHerb Lubalin(ハーブ・ルバリン、ルバーリンとも)。
1960年代、編集者のラルフ・ギンズバーグとタッグを組み、まだアメリカでも性の表現規制が厳しかったころ、「EROS 全四冊揃」「Fact」「Avant Garde」という挑戦的な雑誌をデザイン・刊行しており、当時のカウンター・カルチャーを牽引した人物として知られています。
フォント名の先頭によく見る「ITC」でおなじみのInternational Typeface Corporation(インターナショナル・タイプフェイス・コーポレーション)を立ち上げた人物としても知られており、上記の雑誌を作る際にデザインした書体が有名なITC Avant Garde(アヴァン・ギャルド)ですね。
このITC Avant Gardeの登場からその特徴的なリガチャ(合字)を真似たロゴデザインが一つのムーヴメントとなったほどです。
そんなルバリンの作品がまとめられた書籍「
Herb Lubalin: Art Director, Graphic Designer and Typographer」は、今や絶版となっており、古書で1万円以上の値がついています。
良い状態でどこかで売ってたら即買いたい一冊です。
シュタインワイスのモダンアルバムカバー本「Steinweiss the inventor of the modern album cover」
シュタインワイスのモダンアルバムカバー本。1939年にコロンビア社のアートディレクターに就任後、数々のSPアルバムのカバーを手掛けた彼の作品がまとめられています。
ミッドセンチュリーのデザインなどモダンでクリエイティブなカバービジュアルは勉強になるし、見ていて楽しいです。
Steinweiss: The Inventor of the Modern Album Cover (Bibliotheca Universalis)
- 作者: Kevin Reagan,Steven Heller
- 出版社/メーカー: Taschen America Llc
- 発売日: 2015/09/20
- メディア: ハードカバー
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おすすめタイポグラフィの解説本「タイポグラフィ・ハンドブック」
デザイナーの腕の一つにタイポグラフィがあります。適切な書体選びや配置の仕方で、腕の良し悪しははっきりと伝わります。
プロのデザイナーではければ、ある程度の知識とセンスで乗り越えられますが、デザインを生業とするなら、抑えておかなければならない書体に関する知識があります。
書籍「タイポグラフィ・ハンドブック」は、普段目にする書体がどのように使われてきたか、また、どう使うと効果的かといったことをわかりやすく解説している本です。
ハンドブックというだけあって、コンパクトなのでデスクの脇に置いておくと、サッと手に取り確認することができます。
ページはほぼ見開きで完結するようにできているため、読みやすく頭にも入りやすいのも良いです。
例えば、欧文書体の特徴を見分ける時に、書体のどの部分を見れば良いか?知識がなければよくわからないですよね。文字のカーブ、カウンター、グリフなど、見慣れてくればその特徴がよくわかるようになります。
ローマン体ひとつとっても、オールド・スタイルなのか、トラディショナルなのかによって、どの年代に生まれたどんな様式の書体なのかも知っておくとデザインの幅が広まります。
また、本書は欧文書体だけではなく、日本語についての解説もあります。縦組を基本とした和文ですが、時代の変遷とともに横組も生まれており、日本語特有のルールもあります。
それらについて網羅的に解説された良書ですので、デザインに関わる方は必読といえます。
スタジオモニターヘッドホンの新定番となるか。ハイレゾ対応新型モニターヘッドホン「MDR-M1ST」
ソニーから新しいスタジオモニターヘッドホン「MDR-M1ST」が来月8月23日にリリースされます。
開発に4年の歳月をかけて作られたという密閉ダイナミック型のスタジオモニターヘッドフォン「MDR-M1ST」。独自開発の40mm径ドライバーユニットを採用し、可聴帯域を超える高域のハイレゾの音域を正確に再現するといいます。
現在よく使われているソニー「MDR-CD900ST」はハイレゾには対応していない(日本オーディオ協会基準)ので、新しいハイレゾ対応したモニターヘッドホンということになりますね。
MDR-M1STは 5-80,000Hz、明らかに高帯域の可聴範囲が拡張されています。
どんな音が聞けるのか、またイヤーパッドが薄くて耳が痛くなりがちだったCD900STと比べ音質(とくに低音の出力具合)や使用感など気になるところが満載です。
発売は2019年8月23日からで、価格は31,500円です。CD900STより倍ほど値段が上がってますが、そのあたりはソニーの自信の表れでしょうか。
書体見本帳におすすめ、用途別で書体を探せる本「Typography Books(タイポグラフィ・ブック)」
書体を選ぶとき、あらかじめソフト上でインデックスされた書体の中から最適な書体を選ぶ場合が多くあります。
目的や雰囲気好みによって書体を選び、いざレイアウトしてみると、なんかいまいちフィットしない、代わり映えがないと思うことはありませんか?
クラシックな雰囲気を出したい、洗練された都会的なページで使いたいなど、作成するものの用途や目的にあった書体は、フォントに対する知識や、それらがどういった成り立ちでできた書体なのかを知る必要がありす。また、個人的なイメージだけではなく、その書体が一般的にどういう印象を持たれている書体なのかもわかっておく必要があります。
目的別で探せる書体見本帳
目的で探すフォント見本帳 (タイポグラフィ・ブックス)は、和文・欧文の主要な書体を目的から探すことができる見本帳として、タイポグラフィ・ブックスから出版された書籍です。
「高級感を出したい」「信頼感のある」「定番で王道」といった目的から、金属活字以前の古い書体やローマ帝国時代のヴェネチアン・ローマンやオールド・スタイル・ローマン、バウハウス、ジオメトリック・スタイルなど年代別の書体紹介もあります。
著者はタイポグラフィ関連の情報を発信するウェブメディアを運営する「typography-mag.jp」の書籍シリーズで、もともとは書籍「Typography (タイポグラフィ)」のスタッフ関係者が立ち上げています。
Typography-magはタイポグラフィ関連の書籍や、イベント、展示会など様々な情報を発信しているので、タイポグラフィに興味のある方はためになるのではないでしょうか。
TIMEX X NigelCaboun(ナイジェル・ケーボン)のコラボモデル「レフリーウォッチ」
アメリカの由緒ある時計ブランドTIMEX(タイメックス)から、Nigel Caboun(ナイジェル・ケーボン)とのコラボレーションモデル「レフリーウォッチ」が登場する。
特徴は、40mmのスチールケースに、特別な溝付きクラウン、50m耐水、クォーツムーブメント、そして2本のストラップを備えています。
また、文字盤は0から45分のところまで赤く塗られている。これは、サッカーの試合時間と同じ45分間を表しており、サッカー発祥国イギリス出身のナイジェル・ケーボンらしい遊び心をデザインしています。
そして、ヴィンテージアイテムの収集家としても知られるナイジェル・ケーボンらしいヴィンテージライクな仕上がりとなっています。
レフェリーウォッチの価格は29,000円+税で、2019年7月下旬から販売予定とのこと。
JONY IVE IS LEAVING APPLE ジョナサン・アイブがアップルを去る。
アップルの最高デザイン責任者を務めるジョニーことジョナサン・アイブ(CDO)が、年内を目処にアップルを退職するとアップル公式のプレスにて発表されています。
気になる退職後は、新たに会社「LoveFrom」を設立し、アップルを主要顧客の一員としながら独立後もアップルと関わっていくそうです。
ジョナサン・アイブといえば、ジョブズが絶大な信頼を寄せていた数少ないデザイナーの一人で、1992年にアップルに入社後iPod、iMac、MacBook、iPhoneなどのデザインを手がけ、デザインミュージアムのデザイナー・オブ・ザ・イヤー受賞をはじめ、母国のイギリスからナイトの称号(大英帝国勲章:ナイトコマンダー)を授与されているほどの人物です。
スケルトンボディーと丸いフォルムで大人気となった懐かしいiMac G3もアイブのデザインですね。よくフリーズしてましたが、結構お世話になりました。
また、ジョナサン・アイブと並んで、2014年頃からアップルに加わっていたデザイナー、マーク・ニューソン もジョナサン・アイブと一緒に働くためアップルを退社するようです。
マーク・ニューソン は、アップルウォッチの開発にも関わったとされているオーストラリア出身のデザイナーで、ジョナサン・アイブとも親しい間柄。アップル入社前にも慈善事業としてライカカメラをはじめとする、さまざまなプロダクトを共にデザインしています。
そんなデザインのスペシャリストが新しく立ち上げるLoveFrom、どんな事業領域のデザインに携わるのか気になりますね。
こちら、ジョナサン・アイブのデザイン哲学はもちろん、幼少期や学生時代などの生い立ちからアップルでの試行錯誤、ややこしいジョブズ対策など、デザインに取り憑かれた男のライフストーリーが楽しめるのでおすすめです。
SNS画像からファッションカラートレンドを解析するサービス「#CBK forecast」
AIでファッショントレンドを推論するサービス「#CBK forecast」から最新レポート「2018-2019年のファッショントレンド」の調査結果がまとめられています。
調査では、昨年7月から今年の6月までの間にSNSで公開された写真43,000枚の画像をAIで解析し、アイテムのカテゴリや色・柄・シルエットなどの調査結果をまとめています。
なるほど。snsでファッショントレンドを推論することができるんですね。実際にどうだったかを分析するツールとして確かにAIは最適ですね。
解析によるとブラックが一番人気で34.3%、続いてホワイトが19.1%、その他グレー、ベージュ、ブルーと続くそうです。5番目のブルーがネイビーやブラウンより高いというのは以外でした。
もっとAIが進化すれば色だけではなくシルエットや素材なども解析できるようになるんでしょうかね。
AIで分析! 2018-2019年のファッショントレンドの調査結果 | 株式会社ニューロープ
動画の効果音ライブラリー「soundsnap(サウンドスナップ)」
映画制作において重要な要素の一つがサウンドですが、撮影で収録したサウンド以外の音も場合によって必要になります。
人の足音やドアを閉める音など、何らかの理由により、実際の音を収録するのではなく、別のモノを使ってその音を作ることがあり、映画やドラマでもよく行われています。
例えば、雨の音を表現する場合、実際の雨の音を取るのではなく、フライパンでベーコンを焼く音を雨の映像に重なると、本物の雨の音より、リアルな雨の音となったりします。
本物の雨よりリアルな雨の音というのもおかしな話ですね。
そのほか、人が骨折するときの音は、凍らせたレタスやセロリを手で握りつぶすと、バキバキっと骨が折れる音になったりします。
そうやって、現実では収録が難しい音を作り出すことを専門とする仕事があり、Foley(ファーリー)アーティストと呼ばれています。
下の動画(TedxTalk)では、そんなファーリーアーティストが、映画やドラマなどの映像作品のサウンドをどうデザインしているかが解説されています。
The Beautiful Lies of Sound Design | Tasos Fratzolas | TEDxAthens - YouTube
映像で使える効果音ライブラリー「Soundsnapサウンドスナップ」
サウンドスナップは海外のライブラリサービスですが、映像作品の効果音を手軽に入手することができます。少し検索しづらいのですが、種類もたくさんあるので、何か物足りない、効果音で盛り上げたいといった場合にあると便利です。
Download Sound Effects | Soundsnap Sound Library
クラシックなフレンチスタイルデザインにおすすめの書体「Love」
書体デザインを手がけるVJ Studioの新たなラインナップに追加された書体「Love」。
大きなカウンターと細く鋭いカーブが特徴的なセリフ体で、クラシックな雰囲気の中に洗練された都会的なイメージがありますね。
「O」のカウンター角度や、シャープなセリフなどオールド・スタイルのセリフ体の特徴が伺えます。
この書体はアメリカの60年代からインスピレーションを受けてデザインされていますが、フランスっぽい雰囲気にもマッチするのではないでしょうか。
スタイリングとしては、1963年に偉大なフランス人デザイナー、AM Cassandre(アドルフ・ムーロン・カッサンドル)がデザインしたイブサンローランのYSLロゴを彷彿させ、フォント同士が絡み合う形で、効果的なタイポグラフィを作ることができそうです。