デザインのそれ。

グラフィックデザイナーの雑駁ブログ

NASAのワームロゴを配したストリートウェアコレクションが登場

NASAのストリートウェア

NASAのストリートウェア


 

今年設立60周年を迎えるNASAは、ストリートウェアのデザイナー、ヘロン・プレストン(Heron Preston)がデザインしたNASAロゴが入った記念ウエアコレクションを発表しました。

 

HERON PRESTONのWEBサイトに掲載されている同コレクションのアイテムは、あの有名なNASAのワームロゴが入ったTシャツ、帽子、ジャケット、パーカーの他に宇宙飛行士の生命維持装置システムに似せたバックパックなどがあります。ヘロン氏は今回のコレクションのためたくさんの宇宙服の研究を重ね、実際に気球で同アイテムをまとったマネキンを宇宙に飛ばした耐久テストなどを行っています。

 

 

お気づきの通り、今回のコレクションに使われているNASAのロゴは、1970年代から92年までの約20年間に使われた過去のロゴです。通称ワームロゴと呼ばれています。

現在のロゴは、通称ミートボールと呼ばれる青色の丸に白字で「NASA」と書かれており、その周囲に星が散りばめられている。飛行中の宇宙船を示す白い軌跡と真っ赤な矢印も加えられたデザインです。

NASAの現在ロゴ

NASAの現在ロゴ

NASAのロゴは、設立当時はこのミートボールのロゴだったのですが、途中一度ワームロゴに変更されたのち、また設立時のミートボールに戻しています。しかし、今でもワームロゴを惜しむ声は多く人気がありました。とても40年前にデザインされたとは思えないほど現代的です。

 

デザインは1974年当時、ニューヨークのデザインスタジオ「Danne & Blackburn」が手がけています。その後10年間、NASAのデザインの作成・変更を続け、宇宙船から鉛筆まで、NASAのロゴやグラフィックスに関する規定がまとめられているグラフィックマニュアルが作成されています。

 

NASA Graphics Standards Manual

 

世界的なブランディングファーム「Pentagram」がこのNASAワームロゴのグラフィックスマニュアルをまとめた本を作っており、今なおグラフィックデザイン界ではどれも示唆に富んだ高いクオリティを称賛しています。

ちなみにマニュアルはネットサービスflickerにて写真が公開されているので、気になる方は観てみてはいかがでしょうか

NASA Graphics Standards Manual | Flickr