デザインのそれ。

グラフィックデザイナーの雑駁ブログ

海のプランクトンを撮り続ける写真家・峯水 亮氏の息を呑むほど美しい生命の写真たち

 
海の生物を専門とする日本の写真家 峯水亮(みねぎしりょう)氏は、一般の人が普段見ることがない小さくて多様な海の生き物に焦点をあてた写真を撮っています。
 
主に日本の中部太平洋岸にあたる駿河湾や沖縄・琉球諸島などの海に生息するプランクトンなど小さな生物を対象とし、わずか数ミリのプランクトンの姿や色彩がもつ神秘的な様子を僕たちに伝えてくれています。泳ぎながら動いている物体にかなり近寄ってレンズギリギリにピントを併せ、ブレなくパシッと撮るのは容易ではないでしょね。
 
特に夜に撮影された生き物の写真は、黒い背景に浮かび上がる生命体を自然な光ではっきりと捉えています。これは峯水氏が長年の経験のなか、ハロゲンランプからLEDまで様々なライトを用いての撮影の末に行き着いたライティングによるものです。
 
また、同氏は「Black Water Dive*」という新しいナイトダイビングを考案しています。これは潮や時間、場所をよんだ上で、夜の海にライトを仕掛け、そこに訪れるクラゲなどの浮遊系生物を観察するスタイルのダイビングで、通常のダイビングでは出逢うことができない浮遊生物の幻想的な様子がみることができるそうです。
*Black Water Dive® は 峯水亮氏の登録商標です。

Black Water Dive® - ブラックウォーターダイブ

通常、明るいライトに集まってくる習性がある生物も、明るすぎては逆効果となり適度な明るさが良いのだそうです。また人工的な光よりも演色性の高い自然な光を好むそうです。ダイビングなんてこれまで1度もやったことないんですが、こういう神秘的な非日常の体験にはかなり興味が湧きました。

 

 
駿河湾「大瀬崎の海」
海の生物の写真を撮るきっかけは、当時の職場の上司に誘われて行った大瀬崎の海だそうです。そこで目にした魚やイソギンチャクがすぐ目の前に生きて動いているという単純で美しい世界に魅了され、ここを自分の生きるフィールドとしたいと決意したそうです。また日本のみならず米国西海岸やオーストラリア、東南アジア諸国などの海でも様々な写真を撮っています。

駿河湾大瀬崎「琵琶島」

駿河湾大瀬崎「琵琶島」
大瀬崎は別名「琵琶島」とも呼ばれ駿河湾に突き出した半島で、国の天然記念物に指定されているビャクシン樹林が群生しており、スキューバダイビングの名所としても有名なところです。海越しに富士山を望む景色は絶景で海外からも多くの観光客がくるところです。 
そんな大瀬崎の海は日本でも最も深い駿河湾をはさみ、最深部から湧昇流(ゆうりょうりゅう)が沸き上がり、伊豆半島の豊かな栄養分と混ざり合うことから、峯岸氏が撮影に取り組んでいるプランクトンについては世界でも有数の豊かで恵まれた海なんだそうです。
 
 
日本クラゲ大図鑑

日本クラゲ大図鑑

 

峯水さんが撮影した生物たちの本もたくさんあります。日本クラゲ大図鑑とかゆっくり見てみたいですねー。 その他、世界で一番美しいイカとタコの図鑑などもあります。

 
 
写真展
また、2018年8月20日(月)~8月29日(水)の期間、銀座のキヤノンギャラリー銀座」 峯水 亮 写真展:Jewels in the night sea 神秘のプランクトンが開催予定です。
入場無料なのでお近くで気になった方は足運んでみてはいかがでしょうか?僕はこれ絶対行きます!
その写真の美しさから峯水氏のように人生が変わる方もいるかもですね〜