デザインのそれ。

グラフィックデザイナーの雑駁ブログ

100年以上前の日本の花火師が作った花火カタログが閲覧可能

f:id:styrome:20181118211447j:image

日本で特許制度がスタートした明治18年(1885年)ですが、その約2年も前の日本にまだ特許制度がない時代、アメリカで特許を取得した日本人がいました。

 

それが平山甚太という花火師です。

 

花火師 平山甚太 昼花火

平山甚太は愛知県南東部に位置する豊橋に生まれた平山甚太は、若いごろ三河吉田藩の勘定方を勤めていましたが、早くから横浜に出て各種の商売を手がけます。明治10(1877)年頃には高島町に平山煙火製造所を設立し、その後16(1883)年に米国特許を取得したという。

日本がパリ条約に加入するより前に花火を海外に輸出しようとしていたというから商売の才能もあったのでしょうね。

 

Daylight Fire-works 昼花火とは

取得した特許は、“Daylight Fire-works”という昼花火です。運動会やお祭り、各種催し物や花火大会の開催を音と共に知らせる「号砲(ごうほう)」「段雷(だんらい)」「万雷(ばんらい)」と呼ばれる音花火です。

また、音を出すと同時に赤、黄、緑、青、黒、白など様々な色付きのスモークがパラシュートに吊られてゆっくりと落ちてくる「彩煙竜-さいえんりゅう」や色付きの煙が空中に枝垂れ柳を描くように落ちる「彩煙柳-さいえんりゅう」というものがあります。

 

その当時の輸出用に作成した貴重なカタログ6種7点が横浜市立図書館に収蔵されており、現在デジタルアーカイブとして公開されています。

伝統的な空を彩る日本の芸術、受け継いでいきたいですねー。

横浜市立図書館 収録資料紹介 平山煙火カタログ

 

f:id:styrome:20181118171912j:imagef:id:styrome:20181118171919j:imagef:id:styrome:20181118171925j:image

f:id:styrome:20181118171915j:image