竹原ピストルさんの紅白初出場が決まったようですね。個人的には嬉しいニュースです。本人も「歌うたいとして、経験してみたかったステージ」とコメントしているようで、ほんとよかったなって思います。
松本人志監督の映画「さや侍」に竹原ピストルを起用
僕が竹原ピストルというアーティストを初めて知ったのは、松本人志監督の映画「さや侍」を見たときのこと。あの松ちゃんが、公衆の前で涙した訳がとても印象的だったので、それ以降たまに竹原ピストルさんの曲を聞くようになりました。
松ちゃんが会見の中で涙流らに次のようにコメントしています。
「彼に限らず、才能があるやつが認められないというのは.....という思いが結構強くて、 僕が何もしなくてもきっと彼は絶対日の目見ると思うんですけど、早いに越したことはないかな...だから僕がちょっとでも手助けできたらと思う。」
映画には竹原ピストルさん本人が本名(竹原和生)としてで坊主役として出演しており、エンディングでその歌声を披露しています。
独特のしゃがれた歌声と歌唱力、歌詞の生々しさが人間臭くてとても好きです。松ちゃんが言うように、「本当に才能がある人が、世間に認められず不遇な時を過ごす」って珍しいことではなくごく普通にあることですよね。流行りや何かの力で作られたスターやそれを応援しているファンもどきを見ていると、僕はなんだか白けてしまいます。
でも“本物”が正しく評価され活躍するというのは、すごく納得が行くし見ていて気持ちい。そして僕も本物を適切に評価したいと思います。それができるようになるためにちゃんと何が本物で何が粗悪品なのか見分けられる目を見に付けたいと思いました。
「さや侍」なかなか印象的ないい映画ですので、興味ある方はぜひ。
■ストーリー
脱藩侍・野見勘十郎は、賞金首の罪人として娘・たえと共に逃亡生活を送っている。賞金目当ての刺客に狙われてもなぜか不死身の野見は、ただひたすら逃げる毎日。娘・たえはそんな父につき従い、世話を焼きながらも実は、武士ならば逃亡せず、いっそ潔く自害すべきではないか? という疑問を抱えている。それは父にずっと生きていてほしいと願う反面、早く死んでもらいたいという矛盾した愛情でもあった。
とは言え、自害しようにも野見が帯刀しているのは鞘(さや)のみ。どんなにみすぼらしい髷(まげ)、汚い衣服になろうとも、その鞘だけは手放そうとしない。ある理由によって自ら刀を捨てたのだが、娘は、父の考える「武士の誇り」とは何か、ずっと疑念の眼差しを向けながら、あてのない旅を続けている。
そんな生活をくり返す中、ついに野見は、多幸藩(たこはん)の追っ手に捕らわれ、多幸藩藩主から「三十日の業」という奇抜な刑を課される。それは、母を失い笑わなくなった若君を30日以内に笑わすことができれば、無罪放免。できなければ切腹というものであった……。