おすすめタイポグラフィの解説本「タイポグラフィ・ハンドブック」
デザイナーの腕の一つにタイポグラフィがあります。適切な書体選びや配置の仕方で、腕の良し悪しははっきりと伝わります。
プロのデザイナーではければ、ある程度の知識とセンスで乗り越えられますが、デザインを生業とするなら、抑えておかなければならない書体に関する知識があります。
書籍「タイポグラフィ・ハンドブック」は、普段目にする書体がどのように使われてきたか、また、どう使うと効果的かといったことをわかりやすく解説している本です。
ハンドブックというだけあって、コンパクトなのでデスクの脇に置いておくと、サッと手に取り確認することができます。
ページはほぼ見開きで完結するようにできているため、読みやすく頭にも入りやすいのも良いです。
例えば、欧文書体の特徴を見分ける時に、書体のどの部分を見れば良いか?知識がなければよくわからないですよね。文字のカーブ、カウンター、グリフなど、見慣れてくればその特徴がよくわかるようになります。
ローマン体ひとつとっても、オールド・スタイルなのか、トラディショナルなのかによって、どの年代に生まれたどんな様式の書体なのかも知っておくとデザインの幅が広まります。
また、本書は欧文書体だけではなく、日本語についての解説もあります。縦組を基本とした和文ですが、時代の変遷とともに横組も生まれており、日本語特有のルールもあります。
それらについて網羅的に解説された良書ですので、デザインに関わる方は必読といえます。