カナダを拠点とする世界各国のフォトグラファーによる20万点もの写真を保有するストックフォトサイト「Unsplash(アンスプラッシュ)」のロゴが新しくなっています。
Unsplashは、プロの写真家が撮影したハイクオリティな写真が無料で使えるとあって海外はもちろん日本でも人気のサービスです。
旧ロゴはもともと、一般的でどこにでもあるようなカメラのイラストをロゴとして使っていましたが、製品やサービスとしてのカメラアイコンと混同されてしまうという問題があったため、昨年暮れに新しくロゴのデザインをリニューアルしています。
画像を見ていただければ分かる通り、カメラアイコンそのままでしたが、ずいぶんロゴらしくなりました。シンボルマークに加えタイポグラフィも調整されています。
新しいロゴは、Unsplash の頭文字である「u」をモチーフにデザインされています。ブロックをU字に並べて凹んだ部分のパーツは上に飛び出しています。
これはUnsplash のサービスを象徴する「ダウンロード」を連想させる図形としてみることもできます。上に飛びでた部分はUnsplash の写真素材わ表し、ローカルのpcにダウンロードするイメージですね。
また、人々が幸せを感じる時の口(スマイルフェイス)と両手を広げたイメージも重ねているそうです。
非常にシンプルでわかりやすいロゴに仕上がっているのではないでしょうか。
こちらはロゴのリニューアルと合わせ作成されてアイデンティティを表現したビデオ。Unsplash が持つクオリティの高いたくさんの画像とドラムビートとともに、四角い図形がテンポ良く現れます。
何故Unsplash は無料で利用できるのか?
プロの写真が無料で使いたい放題という驚きのサービスの新しいビジネスモデルを構築したUnsplashですが、何故そんなことが可能なのか皆さんはご存知でしょうか?
Unsplash はFacebookやSlackなどいくつかの大手IT企業が画像を使ったことで有名になりました。サービスを使いやすくするために、わざわざUnsplash のサイトに行かずとも直接画像をダウンロードすることができるAPIを公開するなど導入しやすいサービスとして定着し広く認知されてきました。
そして、そのUnsplash たる所以として、写真のクオリティの高さがあります。
Unsplashの写真は、サービスに登録しているプロの写真家が提供していますが、Unsplash自体は写真を買い取るわけでもなく、また販売するわけでもありません。
写真家は、Unsplashに写真を提供することで、良い写真であればそこから仕事のオファーに繋がるというメリットがあります。
しかし驚くことにUnsplash はそれを販売しているわけではないので収益が発生していません。無料で運営できるサービスではないと思うので基本的には赤字で回しているということになります。
Unsplash は元々はCrewというアプリの開発者とプログラマーをマッチングさせるプラットフォームとして始まった会社で、今はDribbble - Discover the World’s Top Designers & Creative Professionals に買収されています。
ちなみにdribbbleは、Webデザイナーやグラフィックデザイナー、イラストレーター、ロゴデザイナーなどのクリエイターが、作品をシェアしたり交流したりするWebコミュニティサービスです。
その時の経験からクリエイター同士のマーケットプレイスというのは必ず何かしらの価値が生まれるという思いからUnsplash が生まれたそうです。
今はまだ収益には結びついていませんが、将来的にはクリエイター達の大きなプラットフォームへ進化する、今は前段階なんだそうです。なんともすごいスケールと価値観でビジネスをしていますね。
利用する側からしたら得でしかないので、その恩恵を受けつつ今後の更なる成長に期待したところです。